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噓発見人工無能は付和雷同志向か

Author
tomo
Authorised Time
2006-08-27 08:27:13+09:00
Category
調査批評

インターネット上の関連深い情報同士を探し出し比較参照することで、情報の「デマ率」などを示すシステムの2010年までの開発を目指して総務省が2007年度予算で先ず3億円を要求するとか。 しかし、ネット上の関連する情報同士を比較参照することで「デマ率」を算出するという発想自体がどうなんだろう。

単純に相互比較の結果一致を多く見る情報を正として、それと矛盾する情報を誤とする仕組みだと、記者発表に従ってマスコミがこぞって報道したものが常に正しいことになり、例えばその大本営発表を覆すスクープ記事等は、それ等と矛盾するので自動的にデマと看做される。 或いは、単なる一致情報の多寡ではなく、基準となる正の情報源を予め公的機関サイトや大手マスコミ企業サイトに設定して、それとの一致を見る方式にするならば、やはりマスコミがこぞって報道する大本営発表が常に正とされるだけなので、それならば最初から「公的機関と大手マスコミの情報だけを常に信じろ」と行政広告を出せば済むことです。

ネット上で情報を相互に批判的に参照して信憑性をより高める試みは、実は民間サイトで既に実現しており、その限界も含め広く知られるようになってきている。 有名なWikipediaのことです。

Wikipediaでは、何かについての解説文を任意の参加者が書き込み、相互に補足訂正することでより信憑性の高い精緻なネット百科事典を形成しようという試みです。 が、実際に中身を見ると、確かに自然科学上で事実とされ、既に論争も無いような分野については信憑性が高いようだが、これが著名人の経歴だとか政治問題だとか先端技術の安全性や有効性の問題だとか、とかく利害関係が対立する項目になると編集合戦が横行し、重大な事実が隠蔽され虚偽情報が掲載されるのは日常茶飯事です。

総務省が開発するシステムは機械で自動化するからそうはならない、とは全く言えない。 Wikipediaだって、投稿欄に書き込まれた複数の任意の情報を掲載し、検索結果に応える作業を機械で自動化している。 機械で自動化したところで肝心の多数の情報は書き手個々人に依存するしかないのがWikipediaで、それはネット上の不特定の情報源を比較参照する場合でも同じです。

そしてそれは、ネット以外のオールドメディアでも同じことなのです。 例えば某新聞では在日朝鮮人が犯罪被害者となった際にはその国籍、民族的出自が公然と記載されて民族差別ではないかとの問題提起まで伴うのに、犯罪加害者となった場合はその一切を伏せて通名のみで報道することであたかも犯罪者が邦人であるかの様に印象操作する。 在日韓国人が帰国して犯罪を犯した事件を「日本からの旅行者が韓国で犯罪」と報じたことすらある。 或いはまた、フェミニスト・北原 みのりが催し物にて女性器のコスプレをして踊ったりバイブレータを口に添えたりしたと產經新聞が報道したのは、事実無根の捏造記事であるとの表明が行われたが、実際に女性器コスプレやバイブを口に添える写真が思いっきり現存していて捏造記事ではなかったことが判明した例もある。 “ネット上の情報は、何人もの目で事前に校閲された出版物などに比べ、誤った内容が少なくない”と言うが、それは出版メディアも同様なのです。 そして、信頼性を確かめる為に他の情報と付き合わせるなどの作業を行って上記の情報操作問題を明らかにして来たのが、Webの利用者達なのです。

総務省が構築を目指すシステムは、北原みのりの女性器コスプレのデマ率を正しく0%と算出できるのか? これが出来て初めて噓発見器と言えるだろう。

P.S.

知識を関連づけて書かれた内容の意味を正確に判定する技術や高度な自動翻訳技術などを編み出す必要がある。

さらりと書かれているこの箇所が律速になりそうです。 整った報道文体ですら、その事実関係を抽出して再構築するだけの自然言語処理は未だ実用化には程遠いのではないか? ましてや、ネット上の任意の情報となると文体も様々だし、書き方も不親切なものが多い。 「もしも」等の表記無しに仮定の話を持ち出して、しかもその仮定を否定するような流れも批評文に於ては普通にある。 例えば、地球内部が空洞で地底人の住処となっているという説を批判する文脈で「地球内部がこれだけの広さの空洞になっているのだから、さぞかし頑丈な柱も必要であり…」などと背理法のロジックで仮定の話を展開するケースはままありますが、こういう表現を正しく文脈理解できるかどうか。 人間ですら出来ないことがままあるのに…。

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