Терменвокс (テルミン) のライブ演奏鑑賞
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- 線文字B
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- 2002-03-23 01:00:41+09:00
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- 調査批評
もう、一月前の話だが、テルミン奏者・竹内正実氏のライブを見に行った。 なんだかんだ言って、テルミンの生演奏を聞くのは初めて。
会場は有楽町よみうりホール。 旧そごう(現・ビックカメラ)の7階である。 竹内正実氏のあやつるテルミンを、生ピアノがバックアップする感じで、ライブというよりは、演奏会といった赴き。 昨年発表の同氏のCDの内容に沿った形ですすめられた。 もともと演奏方法が難しい楽器だからであろう、ゆったりした曲がほとんど。
竹内氏のテルミンは、かのモーグ博士の会社(ビッグ・ブライヤー社)のモデル。 私はもともとシンセの音に慣れているせいか、フィルターが閉じぎみのような暗いノコギリ波(?)の音に、最初はとまどっていたが、やはりその微妙な音量, ピッチの変化をともなって現われる音色には、不思議な暖かさがある。 こころなしかモーグっぽい音にも思えた。 これだけ、レベルの高い演奏を見せつけられると、私なんか、ELPのコピーバンドをやる時に、イシバシテルミンをリボンコントローラーのかわりにしてヒョーヒョーやってたのを思い出して恥ずかしくなってくる。
いや、待てよ。 モーグ博士はテルミンのテイストを得ようとして、モーグシンセサイザーを作ったと言われている位だから、リボンコントローラーも、テルミンへの憧れから生まれたデバイスなのではないか?
付け加えて竹内氏の演奏の特徴として、テルミンの音色というのは、ほぼ同時代に発明されたオンドマルトノよりは、倍音が多い(オンドも共鳴弦によって、いろいろ倍音が出てはくるけど)のに、なぜかおとなしい。 今回演奏された曲は、冒頭のロシア郊外の夕べ以外のオリジナル曲は、ぜんぜんロシアっぽくないのですが、抑制の効いたアーティキュレーションにはなんとなく寒い国のテイストを感じた。 テルミンは元々ロシアで発明された楽器であり竹内氏もわざわざロシアまで行って(発明者レフテルミン氏の親戚であり弟子でもあった、リディア・カヴィナ氏に付いて)習っていたとのことだから、どことなくそういうテイストも受け継いだのかも。
途中, ソプラノ歌手、チェコのミュージカル・ソー(西洋ノコギリを弓で弾くやつです。 関西で言えば、横山ホットブラザーズのネタで有名。) 奏者との共演, テルミンのデュオ等も交えた小品も演奏されました。
同時発音数(?)が1で、音程変化に多少なりのポルタメントが付随するという点で、テルミンとミュージカル・ソーは楽器の構造はともかく、出音が似ている。 アンコールでは、竹内氏もミュージカル・ソーを弾いていたが、案外難しいらしく、途中で音が途切れていたのが、ほのぼのとした笑いを誘ったのでした。
が、良く考えてみると、テルミンは常に発振しているのを抑制する(といっていいのかな?)事で演奏しているのに対し、ミュージカル・ソーは、つねに発音をトリガーしてやらないといけない、という点が異なっているのが、面白い点だと思う。