Phase Modulation Synthesis の解説
- Author
- tomo
- Authorised Time
- 2002-01-25 00:07:00+09:00
- Category
- 調査批評
オシレータ出力をそれ自身もしくは他のオシレータの波形読出位相角に加算することで後者の読出位相を変調し、従来のフィルタ効果では得られない独特の音色効果を発する音源方式。 Walter Carlosが「Switched on Batch」で初期のMoogシンセサイザーを用いたパッチや後のシナジーにプリセットされた周波数変調(FM)による音色作りと類似の音色効果が得られるため、一般にFM synthesisと呼ばれることが多いですが、デジタル音源に於てその様に呼ばれているものの殆どは実際には位相変調(PM)による音色合成です。
実施例
VZ Series : iPD
VZ-8M等, カシオのVZシリーズに搭載されたiPD音源は名称こそ位相歪であるものの、ヤマハのFM音源が事実上位相変調であることからも判る通り、基本的な合成方式は同一です。 (名称を変えたのは知的財産権絡みの対策と思われる。)
基本的な構成は、正弦波や鋸歯状歯等8種の波形を発生するmoduleを1音当り8基, 自在に組み合せて多彩な音作りを可能とするものです。 正弦波発生器を組み合せて読み出し位相角に変調を加えるという点ではよく似たヤマハのFM音源という方式と比較した場合の際立った違いは、以下の2点です。
- Moduleの接続routineはalgorism等と称して予め決定されたものからの選択ではなく、かなりの自由度で個々に設定可能です。
- Module間の変調は位相変調のみならず、振幅変調も利用可能です。
例えば、internal phase, external phazeを全て無効にする事で8基並列の音源としても、全て有効にする事で8基直列の音源としても、自在に設定可能なのです。
| 機種名 | 発売年 | 標準単価 [ ¥ ] | 仕様 | 備考 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 発音数 | 鍵盤 | 幅 [ mm ] | 奥行 [ mm ] | 高さ [ mm ] | 重量 [ kg ] | ||||
| VZ-1 | 1988 | 148000 | 8 | 塑膠製61鍵 | 1060 | 324 | 93 | 12 | |
| VZ-10M | 1988 | 128000 | 8 | - | 482.6 | 276.5 | 98 | 5.6 | VZ-1の鍵盤無し版。 |
| VZ-8M | 1989 | 55000 | 8 | - | 482.5 | 300 | 53.6 | 4 | 8台迄のoverflow機能により、64音発音として利用可能。 |
ConcreteFx: Ethereal
任意の倍音加算波形、手描き波形、sampled波形を使ってPM合成を行える他、フィルタも搭載しています。