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Pacific Rim

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tomo
Time
2013-08-11 17:07:57+09:00
Category
Review

Pacific RimIMAX 3Dで観た。 あまり期待してなかったのもあってか、思いの外面白かった。

ロボットのデザインも予告編では「なんじゃこりゃ」感が強かったものの本編通してみると割と日本的巨大ロボットのツボをソツなく押さえてハリウッド化していて良デザイン。 まあ私は実写化Iron manのデザインを最初に見てイケてると思ったクチで日本の善良なアニメ、特撮ファンの大多数の感覚からは相当に乖離している不届きものだから、この意見はあまり参考にしないで良いが。

設定や演出全般に日本のアニメ、特撮の定番が散りばめられている。 例えば異星人が地球侵略のための異次元間トンネルを海溝に作るという設定は、明らかに「怪獣が海から出現する」というゴジラ映画のパターンに倣う為の理由付け。 或いは、ロボットを操縦するには制御システムとパイロットが神経接続してシンクロしないといけないとか、シンクロ率が高過ぎると遠隔でのコントロールが効かなく等の副作用とか、ロボットと神経接続しているのでロボットがダメージを受けるとパイロットも痛がるとかいったことは、エヴァの直接的な影響も大きいが、割と日本のアニメには幾度となく出てきた定番設定。 また、そういう理由付で「パイロットは特定の人達にしか務まらない」「誰がどのロボットを操縦するかは概ね固定的」といったルールにも繋がる。 各国のロボットという設定も、ハリウッドの地球防衛モノはアメリカ中心主義になりがちなところを日本含め多国に開放するのと同時に「同じロボットが2台以上は存在しない」「全部違うデザイン」という量産兵器の常識に反するロボットもののパターンを物語にねじ込む良い口実になっている。

TV等でのパブリシティでは芦田 愛菜の演技が絶賛されているが単なる宣伝文句ではなく実際上手い。 でも、彼女の登場シーンに於ける役柄の設定年齢は11歳で、ちょっと合わないかも。 菊地 凛子の子供時代としては顔があまりシュッとした感じではないので、そこもどうなのかな、と。 まあ、そっくりさんで揃えて演技がダメなのよりもドラマ重視の観点からは良い配役か。 そしてなにより、「ロボットに乗るのは少年少女」という日本のアニメ的約束事だけは取り込まなかったのも大正解。 命を賭けて戦うドラマとして真面目に作るならそこはやっぱり大人でないと。 その辺は寧ろ日本のアニメの方がどうにかした方が良い部分。

どうでも良いが、芦田 愛菜が泣きじゃくる破壊された街にあった看板の「萌&健太ビデオ」(だったっけ)がどんなビデオなのかは気になる。

映画作品としての難点は、巨大ロボットや怪獣の近接ショットがあまりに近接過ぎてゴチャゴチャしていて且つカメラ視点も動きまくるので3D酔いし易い人には目が疲れるシーンが多いかもしれないこと。 この辺の画面レイアウト、ロボットをキャラクターとして背景や大道具とは明らかに別のものとして目立たせる為の手法はもうちょっと改善していかないと実写映画のジャンルとしての定着は難しいかも。 まあ、アニメの場合はキャラと背景はセルシェーディングと水彩画というタッチの違いやアニメーターのデフォルメで成立している部分で、ポリゴンCG化するとだんだんキャラ立ちし難くなって来る様だから、ハリウッドか日本かの問題ではなく、映像技術、手法の問題なんだろうけど。

もう一つの難点は、日本のロボットモノは身長18 mのガンダム、12.68 mのバトロイド・バルキリー、身長9.63 mのダグラムと、リアルロボット路線化に伴って現実の戦闘機や車両の寸法に近いところまでは小型化されていて、身長57 mのコンバトラーVみたいな巨大ロボットよりも「パイロットの身体性とのつながりは寸法が小さい方が映像的に分かり易い」ことを多くの視聴者が知ってしまった点にもある。 ロボットの魅力の観点で言えばイェーガーはやっぱり巨大過ぎるのだ。 今作は怪獣とのプロレスなのでそれもアリとは言え、先々のジャンル展開に向けては、アバターのAMPスーツをもう二回り大きくした位の身長で考えた方が日本でのウケは良さそう。 この辺の「国、文化圏による適性ロボットサイズの大いなる乖離」は気になる。

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