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GATCHAMAN

Post by
tomo
Time
2013-08-28 22:07:41+09:00
Category
Review

既に巷は悪評だらけだが、一部で喧伝されている「デビルマンに並ぶ糞っぷり」というのは当てはまらない様に思う。 良くも悪くもあそこまで滅茶苦茶ではない。 ちゃんと画面と台詞を追っていけばストーリーの流れはわかる作りだし、主演陣の演技も特段の問題なし。 あと、CGIは流石にハリウッドとは比較できない低予算らしい出来ではあるが、序盤のアクション・シークェンスはよくまとまっている。 問題は、アクション・ムービーとしての見ごたえがその序盤のシークェンスのみってところ。

また、これもデビルマンやキャシャーンを引き合いに出すまでもなくよくある話だが、クライマックスに近づく程テンポが遅くなって中だるみが半端ない。 理由は以下の法則。

  1. 状況や主要人物の内面は全て説明台詞で解説
  2. 説明台詞中は他の人、事物の時間は止まり、事態は進行せず
  3. アクション映画であっても最大の見せ場は内面の葛藤

本作で言えば、死んだ筈のかつての仲間を巡る三角関係+敵か味方か、ギャラクターか人類か、大をとって小を切るのか切らないのか、といった主要キャラの心の葛藤がクライマックスでの最大の見せ場となっており、その逐一を全て登場人物自ら延々と長台詞で解説していく。 その間、事態は進行しない。 全都壊滅まであと数分とカウントダウンしてたのに随分長いこと何も起きずにみんな話し合い、演説大会。 緊迫感も何もあったものじゃない。

但し、この法則は特にSF、特撮、アクション作品に限らず所謂大作を中心に割と広く邦画では見られるもの。 事件モノ、サスペンス系でもよく見られる。 大作に多いといっても大作であることが原因というより、これをキチンと回避してる邦画作品は作家性の強い名のある一部の監督作に限られる為に結果として回避作品が独立系や小規模公開作品に偏るだけと言った方が良いのかも知れない。 実際、大作じゃないけどキャシャーンは物語の運びが殆ど説明台詞頼みだった。

そんな訳で、本作は序盤のアクションが終わって三角関係と心の葛藤披露タイムが始まると、とにかく説明台詞が増えて事態進行が遅くなっていくものだから退屈でしょうがない。 アクション・ムービーなんてポンポンとテンポ良く話が進んでナンボだと思うんだがこの辺日テレその他はどう思ってるんだろう。 ハリウッド大作映画は映像に金かけてるのも確かに凄いけど、説明台詞無しで登場人物の背景や関係性、状況を「画で語らせる」ノウハウがものすごいよ。 多分、そっちを極めていかない限り、CGIやセットの質や物量と無関係にストーリーテリングの部分で負け続けるだろう。 他にもジュンが恋愛脳過ぎとか地球規模の危機なのに東京が栄え過ぎとか色々あるけどそれ等は些末な問題。 前述の問題がきちんと解決されればコイバナだらけだろうが能天気だろうが設定に矛盾があろうが力技で押し切れる筈。

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